山口市菜香亭|山口県山口市

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山口市菜香亭開館20周年記念 「20年間のあゆみについて」

山口市菜香亭の運営を受託しておりますNPO法人歴史の町山口を甦らせる会の理事長、河野康志です。

山口市菜香亭は平成16年10月に移設・開館し、20周年を迎えました。この間、累計入館者数は令和6年9月末で391,524人、貸館利用者数は250,884人の計642,408人に達しました。観覧者は市内や県内にとどまらず、全国各地から、さらに韓国、台湾、欧米各国など、インバウンド旅行客が年々増加の傾向にあります。貸館利用もリピーターが多く、一定の評価を頂いております。

120年の歴史を持つ祇園菜香亭が新生・山口市菜香亭として誕生した背景には、市民の力が大きく関わってきました。「アートふる山口」が起点となり、菜香亭保存に向けての「署名運動」や「清掃奉仕」などの市民活動が土台となり、斎藤家の建物寄付、山口市と国の支援によって実現しました。菜香亭には、明治から昭和にかけての政治家が残した書が158畳の大広間を彩り、訪れる人々を圧倒しました。この歴史的空間を守りたいという市民の願いが、山口市菜香亭の誕生に繋がりました。山口市のご理解もあり、本館は市の歴史を伝えるシンボル的施設として、「観覧」と「貸館」の提供という二本柱で運営される事になりました。

その後、山口市菜香亭では様々な事業を展開しています。特に人気の「市民ギャラリー事業」は200回を超え、市民に親しまれています。「新年を漢字一字で表す書道展」には、小学生の応募が通算6回で5,469名に達し、若い世代にも関心を集めています。

平成30年には「明治維新150年記念事業」を開催し、「明治維新策源地」としての歴史を顕彰しました。新作講談「薩長同盟」の上演などを通じ、全国から多くの来場者を迎え、同年に入館者数が50万人を突破しました。

また、平成18年よりスタートした「着物体験事業」は人気が高く、特に「幕末志士」や「甲冑体験」などの多彩な衣装も好評で、昨年度は利用者数が過去最高となりました。新進芸術家を支援する「アートdeおもてなし」は本日の開催で10回目を迎えるなど、多くの市民に楽しんで頂いております。

この様に、20年の歩みを振り返ると、思い出が尽きることはありません。

今後も、歴史の町山口を甦らせる会は、山口市菜香亭を拠点に、市民と共に新たな歴史と文化を創り出していくことを目指して参ります。

結びに、これまで菜香亭の保存と運営に携わって下さった全ての関係者の皆様に、心より感謝申し上げます。今後も山口市菜香亭が市民の誇りとなり、歴史と文化を次世代に繋ぐ場であり続けるよう、皆様のご支援を引き続きお願い申し上げます。

                                        令和6年10月6日     
                                        NPO法人歴史の町山口を甦らせる会
                                              理事長 河野 康志

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